韓国の家庭で親しまれるチュモッパは、ごはんと具を混ぜて丸める料理です。大人向けには海苔やごま、調味料を使うこともありますが、幼児向けに作るときは、味よりもごはんの硬さと一口の大きさを先に考えたいところ。今回は、加熱した豆腐と細かく刻んだ野菜を使い、無理なく食べられる形に整える方法を紹介します。

おにぎりは手で持ちやすい一方、大きく固く握ると口いっぱいに入れてしまうことがあります。丸い形にこだわらず、指で簡単に崩れる小さな平たい形にするのも一案です。写真は豆腐入りおにぎりや食材の参考写真であり、掲載レシピを調理・撮影した実物ではありません。

豆腐とごはんを合わせる前に、水分と大きさを整える

角切り豆腐の食材参考写真

材料は「まとまり」と「食べやすさ」を別に考える

この料理は、普段からやわらかいごはんと刻んだ具を食べられる幼児向けの配合例です。月齢だけで手づかみ用に進めず、必要なら同じ材料を器に入れた混ぜごはんとして出します。豆腐を混ぜたから窒息しない、という意味ではありません。

材料 配合例 準備のポイント
温かいごはん 80g 普段食べられる硬さに調整。冷えて硬いごはんをそのまま握らない
絹ごし豆腐 25g 加熱して崩し、水分を確認しながら少しずつ合わせる
にんじん 10g 十分にやわらかくして細かく刻む
青菜 10g やわらかくゆでて繊維を断ち、長い茎を残さない

分量は完食の目標ではありません。材料を量るときは、ごはんは炊飯後、野菜は食べる部分を量ります。豆腐の水切りを強くしすぎるとぱさつき、逆に水分が多いと持ちにくくなるので、まずごはんの一部と合わせて状態を見ます。混ぜたものを指先で軽く押してほぐれるか確認しても、それだけで安全が保証されるわけではありません。

にんじんは十分に加熱して細かく刻み、青菜はやわらかくゆでてから短く切ります。長い葉や繊維がまとまって残ると食べにくいことがあるため、刻んだあとにも大きさを確認しましょう。ごはんに具を混ぜたら、軽く押さえる程度でまとめます。固く圧縮して形を保たせる必要はありません。

豆腐の原料である大豆はアレルギーに関係します。初めて食べる食材を一度に複数加えず、これまでの食事で問題なく食べられている材料を中心に選びます。海苔やごまを加える場合も、年齢と食べる力、アレルギーの状況を踏まえてください。大きな海苔を巻いたり、硬い具材をそのまま混ぜたりすることは避けます。

丸めすぎず、座って少しずつ食べられる形に

ごはんの硬さを考えるための参考写真

具を混ぜたごはんを清潔なスプーンですくい、子どもが一口で無理なく扱える量に分けます。手づかみ食べをする場合は、小さく平たい形にすると持ちやすいことがあります。ただし、食べる量や形の正解は一つではありません。口に入れすぎる様子があれば、さらに小さくするかスプーンで提供します。

食べるときは背中と足元が安定する椅子に座らせ、急いで食べさせないようにします。口に食べ物が残っている間に次を渡さず、よく噛んで飲み込めているか見守ってください。歩きながら食べる、車の移動中に食べる、寝転んで食べるといった状況は避けましょう。

大人用のチュモッパは、子どもの分を取り分けたあとで塩、しょうゆ、ごま油、刻んだ海苔などを加えて味を変えられます。最初から濃く味付けした具を混ぜてしまうと取り分けが難しくなるため、順番を決めておくと便利です。子どもの分は、薄味でも野菜の甘みや豆腐のやわらかさを楽しめるようにします。

形が崩れるとき、固く握り直す前に

様子 見直す点 提供方法
手で持つと崩れる 豆腐の水分が多くないか 固く圧縮せず、混ぜごはんとしてスプーンで出す
指で押してもほぐれない 握りすぎ、冷えて硬くなったごはん いったん崩して硬さを調整し、成形にこだわらない
丸ごと口に押し込む 形だけでなく、渡す量や食べる速さ 手づかみ用を次々渡さず、少量ずつ介助する方法に戻す
青菜だけ口に残る 長い繊維、硬い茎 具を見直し、次回はやわらかい葉を短く刻む

この料理は、握り固めずスプーンで食べる混ぜごはんとして仕上げられます。球形に成形する工程は必要ありません。「直径何cmなら安全」と一律に決めることもできません。丸く整えた見た目より、普段の食べ方に合う硬さと量を優先します。丸のみやむせが続く子には、形の工夫だけで対応せず、小児科などへ相談してください。

海苔を巻かずに仕上げる理由

手につくのを防ぐために大きな海苔で包みたくなりますが、海苔自体の噛み切りにくさにも注意が必要です。この配合例では海苔を必須にせず、乾いたナッツや豆、もちのような粘りの強い材料も加えません。こども家庭庁の食事中の窒息予防では、離乳期のおにぎりのりなどを避け、離乳後も噛む力・飲み込む力に合わせるよう案内されています。

ごはんを皿にたくさん並べる前に、最初の少量を落ち着いて食べられるか見守ります。眠そうなときや泣いているときは無理に口へ運びません。食べる練習を進める日でなくても、器で混ぜごはんを食べられれば、この料理の材料を活用できます。

混ぜるのは食べる直前に

準備を分けるなら、野菜を加熱して刻む作業を先にし、ごはん・豆腐と合わせるのは食べる直前にします。作ったものを食卓で長く待たせず、保存分は手づかみや食事を始める前に清潔な容器へ分けます。小分けして速やかに冷却・冷蔵し、温め直した後は中まで加熱できたかと、口に入れる温度の両方を確認します。

保存については厚生労働省の家庭でできる食中毒予防の6つのポイントを参照。安全資料は保存や食べ方の考え方の根拠であり、このレシピの試作結果ではありません。食べ残しを保存し直したり、常温に置いた時間が分からないものを再利用したりしないようにしましょう。