韓国では、さつまいもを「コグマ」と呼び、焼きいもや軽食として親しまれています。寒い日に温かいさつまいもを食べる楽しさを、幼児の食卓ではスープに置き換えてみませんか。今回は韓国料理そのものを再現するのではなく、コグマの甘みを生かした家庭向けのアレンジです。

さつまいもは煮ると自然な甘みが出ますが、水分が少ないと口の中でまとまりにくくなることがあります。なめらかさを優先し、にんじんと玉ねぎを少量合わせて、塩分の強いスープの素を使わずに作ります。掲載写真はスープや食材の参考写真であり、この配合で実際に調理・撮影した料理ではありません。

さつまいもの甘みを生かす材料の組み合わせ

さつまいもの調理参考写真

基本の配合と、水分を足す順番

以下は幼児向けに量を調整するための配合例です。一食の必要量を保証するものではなく、いつもの食事量や食べる力に合わせます。離乳初期向けの手順ではありません。

材料 配合例 選び方・役割
さつまいも 皮を除いて60g 甘みととろみの中心。硬い筋は取り除く
にんじん 皮を除いて20g さつまいもと別に硬さを確認する
玉ねぎ 10g 薄く切って、形がやわらかく崩れるまで煮る
水 120〜160mlを用意 煮る途中とつぶした後で分けて調整する。全量を必ず使うわけではない
牛乳・無調整豆乳 使う場合のみ少量 食べ慣れたものを選ぶ。加えず水だけでも作れる

同じ重さのさつまいもでも水分量や鍋からの蒸発量で濃さは変わります。初めから大量の水で薄めるより、焦げない量で煮てから少しずつ足す方が調整しやすくなります。小鍋でも野菜が水から大きく出る場合は、表の量にこだわらず水を追加し、途中で上下を返します。乳・大豆のアレルギーがある場合は、該当する材料を使わず、医師の指示に従ってください。

さつまいもは厚い輪切りのまま煮るより、小さめに切って火を通すほうが均一にやわらかくなります。切ったあとに水にさらして表面の変色を抑え、皮や硬い筋が残っていないか確かめます。にんじんも同じくらいの大きさに切り、玉ねぎは薄く刻みます。

大人用には仕上げに塩や香辛料を加えられますが、子どもの分は味付け前に取り分けます。韓国の焼きいもをイメージしたからといって、砂糖やはちみつで甘みを補う必要はありません。特に一歳未満の乳児には、はちみつを与えないでください。今回は幼児向けのレシピですが、家族で取り分ける際にも年齢の違いに注意します。

鍋でやわらかく煮て、飲み込みやすい濃さに調整

にんじんを下ごしらえする参考写真

鍋に切った野菜と水を入れ、弱めの中火で静かに煮ます。水が減りすぎると鍋底が焦げやすいため、様子を見て少しずつ足してください。すべての野菜がスプーンで簡単につぶせる状態になったら火を止め、粗熱を取ってからマッシャーでつぶすか、器具の使用説明に従って滑らかにします。

とろみが強すぎる場合は、湯冷ましや加熱した水を少量ずつ加えます。スプーンから落ちないほど重い状態では、口の中で扱いにくい子もいます。反対にさらさらしすぎると飲みにくい場合もあるので、普段食べているポタージュの状態を目安にしてください。必要に応じて牛乳や豆乳を加えるときは、再度十分に加熱します。

温かいスープでも、食卓へ出す直前には大人が温度を確かめます。熱い鍋を子どもの手の届くところに置かず、食事中は椅子に座って落ち着いて食べられる環境を整えます。具を少し残す場合は、噛み切れる大きさとやわらかさを確認しましょう。

なめらかにならないときの見直し表

状態 調整の順番 避けたい対処
にんじんの粒が硬い 水を足して再び煮る。粒をつぶせるようになってから全体をなめらかにする 硬いまま水だけ増やして完成にする
筋やざらつきが残る 皮や繊維が残っていないか確認し、必要ならこす 長く混ぜれば必ず消えると考える
冷めるともったりする 食べる温度にした少量を別皿で確認し、加熱した水を少しずつ足す 熱い鍋の中の状態だけで濃さを決める
薄くなりすぎた 別に十分やわらかくしたさつまいもを少量つぶして加えるか、次回の水を減らす 塩や砂糖で濃さを補おうとする

「なめらかなら誰でも飲み込みやすい」とは限りません。水分を加えすぎると食べにくい子もいます。普段食べている食形態を基準にし、むせが続く場合は独自にとろみを強め続けず、専門家に相談してください。

一食の組み合わせと、残す前の取り分け

このスープは、さつまいもと野菜を中心にした一品です。これだけで一食の栄養がそろうとは考えず、例えば普段食べているごはんと、食べ慣れた豆腐や魚のおかずを組み合わせます。さつまいもでおなかがいっぱいになる子には、まず小さな器に少量を盛り、ほかの料理も食べられる量に調整します。

家族分を作るときは、水で煮てつぶした段階で子どもの分を分け、その後で大人用に塩や香辛料を加えます。乳製品を使う人と使わない人がいる場合も、取り分け後に加えると管理しやすくなります。使用済みの食事用スプーンを鍋へ戻さず、保存する分は食卓に出す前に取り分けましょう。

保存分は浅い清潔な容器へ分けて速やかに冷却し、冷蔵します。温め直す際は鍋底だけが熱くならないよう混ぜ、全体を十分に加熱してから子どもの分を冷まします。厚生労働省は、食中毒予防のポイントでスープの再加熱は沸騰するまで行うことを案内しています。食べ残しは保存し直さず、保存状態が不明なものは使いません。

年齢に関する注意の出典:厚生労働省ハチミツを与えるのは1歳を過ぎてから。通常の加熱でも乳児ボツリヌス症の予防にはならないため、1歳未満への取り分けに「加熱したはちみつならよい」と判断しないでください。